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都市大火と防火帯|火除け地と広小路の歴史

◇ 2026-07-23 公開 ◇ 暦・数学

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◆ この記事でわかること

明暦の大火とロンドン大火という2つの歴史的な都市大火を通じて、火除け地や広小路といった防火帯がなぜ延焼を止められるのか、その仕組みと異世界での街づくりへの応用を詳しく解説します。

イントロ

イントロ

17世紀、江戸とロンドンは、それぞれ街の大半を焼き尽くす大火に見舞われた。その経験から生まれた工夫が、今も地名や街並みに残っている。火を止めるために、あえて何も建てない空間を作る。今回は、都市大火の歴史と防火帯という考え方を解説する。

問題提起

問題提起

木造の家が隙間なく建ち並ぶ街では、一軒から出た火が、あっという間に隣へ、そのまた隣へと燃え移ってしまう。屋根と屋根が近ければ近いほど、火の粉は簡単に飛び火し、街全体が一つの巨大な燃料の塊になってしまうのである。

ポイント

  • 隙間なく建ち並ぶ木造家屋
  • 一軒の火がすぐ隣に燃え移る
  • 街全体が燃料の塊になる

核心の説明

核心の説明

この問題への答えが、火除け地や広小路と呼ばれる空間である。建物と建物の間に、あえて何も建てない土地や、通常より広い道を配置しておくと、火の粉が届く距離が足りず、そこで延焼が止まる。燃料を絶やすという、単純だけれど確実な方法である。

仕組み・理由

仕組み・理由

火が燃え広がるには、次に燃え移る燃料が近くにある必要がある。土地や道幅を十分に広げておけば、火の粉や熱がその距離を飛び越えられず、向こう側の建物まで火が届かない。加えて瓦や煉瓦のような燃えにくい建材を使えば、万一火の粉が届いても燃え広がりにくくなる。

ポイント

  • 火の粉が届く距離には限りがある
  • 土地や道幅で燃料を断ち切る
  • 不燃の建材が延焼をさらに防ぐ

具体例

具体例

1657年の明暦の大火では、江戸城の天守を含む江戸の大半が焼失し、死者は3万人から10万人にのぼったとされる。幕府は天守の再建より復興を優先し、火除け地と広小路を各所に設けた。1666年のロンドン大火でも、家屋のおよそ85%が焼失し、その後の再建法で建物は煉瓦造とされ、道幅も定められている。

よくある誤解

よくある誤解

大火はただの運の悪い出来事、と思われがちだが、これは正確ではない。街の建材や道幅、建物の密集度は、火事がどこまで燃え広がるかを大きく左右する。実際、江戸とロンドンは大火の教訓から街の形そのものを変え、その後の被害を大きく減らすことに成功した。

ポイント

  • 建材や道幅が延焼を左右する
  • 街の形そのものを変えられる
  • 江戸とロンドンは被害を減らした

使いどころ

使いどころ

ここからは異世界での実践編である。大火のあとに街を建て直す領主や、これから新しい街を計画する都市の設計者。同じ悲劇を二度と繰り返さないために、街づくりの段階でできることがある。

ポイント

  • 大火のあとに街を建て直す領主
  • 新しい街を計画する設計者
  • 同じ悲劇を繰り返さないために

導入の条件

導入の条件

燃え広がらない街を作るには、あえて空けておく火除け地、火を跳び越えさせない広い道である広小路、そして瓦や煉瓦、漆喰壁といった不燃の建材、この3つが要る。どれか一つが欠けても、火はどこかから燃え移る隙を見つけてしまう。

その世界流の工夫

その世界流の工夫

火除け地は、普段は市場や広場として使えば、土地を無駄にせずに済む。緑の多い庭や並木を防火帯として植えるのも一つの手である。屋根を萱葺きから瓦や石に変えるだけでも、飛び火に対する強さは大きく変わるだろう。

ポイント

  • 火除け地は市場や広場として活用
  • 緑の並木を防火帯にする
  • 屋根を瓦や石に変える

効果の程度・次の一手

効果の程度・次の一手

実際、江戸もロンドンも、火除け地や広小路、不燃建材を取り入れたあとは、同じ規模の大火に見舞われることはなくなった。空間を空けて被害を止めるという発想は、火事だけでなく、洪水や疫病の広がりを抑える街づくりにも応用できる。

まとめ

まとめ

隙間なく建てるより、あえて空白を残す。この一見遠回りに見える工夫が、街を大火から守ってきた。もし異世界で街を建て直す立場になったら、火除け地と広小路、そして不燃の建材を思い出してほしい。

参考・出典